広島のすぅちゃん

BABYMETAL中元すず香の軌跡をたどる

 

1200 LEGEND “D” SU-METAL聖誕祭 後編

 

 中元すず香によるSPEEDのカバー曲「White Love」が終わると薄暗い灯りの中、YUIMETALとMOAMETALが登場するのが見える。
 お?2人でおねだり大作戦を歌うのか?
 そんなことを思う間もなく

 かなりきてる♪ む~てきのパワー♪

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 おおお!こ、これは、、、

 

5  Over The Future -Rising Force ver.-
 まさかの可憐Girl'sカバー。
 可憐Girl'sを知るファンは狂喜乱舞。

「♪かなりキテる無限のパワー」
こ・・・・これわ・・・・・・
考えるより先に叫んでた
(る´Д`)「いぇい!」
(る´Д`)「ゼッタイ!」
(る´Д`)「だいたーん!!!」 
 引用:http://ameblo.jp/kuchiya/entry-11432154601.html

 可憐Girl'sの任務完了イベントにも参加したかたの感想です。
 あの伝説のユニットがカバーされたのですからそれはもう会場の興奮はMAX。
 と、言いたところですが、

『だいたーん!』という掛け声を聴いて『あぁ、あの曲か!』と気づいた。
ちなみに会場にいた観客のノリは当初イマイチだったw
『何?この曲? なんで(一部が)盛り上がってるの?』みたいなw
BABYMETALのお客さんは可憐Girl'sのことを全然知らないんだろうなーということが見ていて分かった。
 http://secretdesire.blog14.fc2.com/blog-entry-2559.html

 会場は涙ながらに狂喜乱舞するファンとこの曲はいったい何?と戸惑う客に二分されたようだ。

 Over the Futureが披露された驚きはそれだけに止まらない。
 2番が始まるときに、ステージ上段からSU-METALが登場。

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 でたー!!可憐Girl's本人の降臨だ!!!
 たった1年間の活動であっけなく解散してしまったあの伝説のユニットがここに・・・ 可憐Girl'sファン歓喜の涙。

可憐Girl'sの「Over the Future」のカバーに関してはSU-METALの思い出の曲っていうのもありつつ、YUIMETALもMOAMETALも可憐Girl's好きだったんで。まぁ、あれはお祭り企画ですよね。あの一夜だけのスペシャルなものをやってみようかなって。最初は可憐Girl'sをYUIMETALとMOAMETALだけに歌わせるって考えていたんですよ。でも、最初にYUIMETALとMOAMETALだけやっててコンビ曲かな?って思わせながら二番からご本人…SU-METAL登場みたいな。モノマネ番組でよくあるアレをやりたくて(笑)
 ヘドバン(vol.1)2013年7月4日発売より

 KOBAMETALのコメントです。お祭り企画だったと。
 KOBAMETALによると、ゆいもあは可憐Girl's好きだった。水野由結と菊地最愛はさくら学院入学試験でOver the Futureを踊っています。可憐Girl's好きの二人にとってOver the Futureは思い入れの深い曲だったのでしょう。

www.youtube.com

 また、KOBAMETALが可憐Girl'sの任務完了イベントの熱気に胸打たれ、SU-METALを中心としたユニットづくりを考えたことはこれまで見たとおりですので、KOBAMETALにとっても思い入れのある一曲だったのではないでしょうか。

 4人のそれぞれの思いがつまった曲。

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出典:http://natalie.mu/music/news/82148

 SU-METAL登場後は、SU-METALが1人でボーカルをとり圧倒的な歌とダンスを披露。
 間奏部分は3人ともソロダンスを披露し、3人ともめちゃくちゃかっこいい。そこからのエレキギター爆音での「おい!おい!おい!」はもうこれは鳥肌もんです。
 最後は「おーばーざ ふゅ~ちゃ~ わー!」で締めてお祭りはもうクライマックス並み。可憐Girl's由来のファンにとってはもうここでライブが終わっても満足という内容。
 しかし、伝説はそれだけでは終わりません。このカバーを世界で一番喜んだ(とあえて断言)可憐Girl'sファンは、なんとステージ上にいたのです。

 水野由結はライブ前にこんなことを言ってました。

びっくり~ぎょ~てん幸せすぎぃみたいなコトをするんですよぉ~
多分そのコトしてる時すごくニヤニヤしてるとお思います(笑)
 http://ameblo.jp/sakuragakuin/entry-11430591718.html

 これがOver the Futureのことを言っていたということが明かされたのはライブから1年半後のこと。

 

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 http://ameblo.jp/sakuragakuin/entry-11881291041.html

 「可憐Girl'sになりたい!」と思っていた。
 夢が叶った瞬間だった。
 言葉を失いますね、、、
 コバさんもゆいちゃんがなぜ可憐Girl'sを好きになったのか、その裏にはこんなことがあったなんて知らなかったでしょう。

 

 この逸話はあまりにも有名で様々なところで言及されてますのでご存知のかたも多いと思いますが、それでもなお、あまり言及されていないことがあります。
 水野由結がこの日誌を記したのは、2014年6月20日。水野由結15歳の誕生日です。日誌のタイトルは「15歳」
 なぜ15歳の誕生日にこの逸話をブチ込んできたのか。
 そうなんです。中元すず香とともに可憐Girl'sを演じるという水野由結の夢がかなったのは中元すず香15歳の誕生日の出来事だったんですね…

 武藤彩未から可憐Girl'sを経て中元すず香に繋がり、その2人がいるさくら学院に可憐Girl'sを踊って入学し、憧れの彩未ちゃんとバトン部、憧れのすぅちゃんとは重音部で一緒になり、ついにすぅちゃんの15歳の誕生日に一緒に可憐Girl'sを歌い踊る。そして自らの15歳の誕生日に可憐Girl'sへの思いを…

 なんだこれ。ドラマかよ!

 中元すず香の日誌のクオリティがすごいことはこれまで散々見てきたとおりですが、水野由結の日誌もすごい。可憐Girl'sへの強い思いを明かすのは自分が15歳になってから。と思い続けていたのだろうか。ゆいちゃん研究が進んでいない私のような人間がゆいちゃんを語るのは僭越ですが、彼女のさくら学院愛、BABYMETAL愛は並大抵でないことを感じます。彼女にとってさくら学院、BABYMETALは好きとか愛着がある等というレベルではない。人生そのもの。

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出典:http://natalie.mu/music/news/82148


6  ヘドバンギャー!! -Night of 15 mix-
 15(いちご)の夜を祝うお祭りは続きます。
 バックには骨をまとった女性ダンサーが初めて登場し、伝説の黒髪を華麗に乱しながら、テクノアレンジされたヘドバンギャー!!を文字通り踊り狂います。

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 曲間には、すでに女王の風格がでてきたSU-METALが担ぎ上げられる

f:id:pierofw:20161220091343j:plain出典:http://natalie.mu/music/news/82148

 

 紙芝居を挟み

7  おねだり大作戦

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8 ド・キ・ド・キ☆モーニング

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9 いいね!

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セイホ~オ!の後の煽りは 赤坂ブリッツ♪

 

10 イジメ、ダメ、ゼッタイ

f:id:pierofw:20161220091614j:plain出典:http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/9178/2
 最後は We are? BABYMETAL!!で締め、See You♪ で退場。

 

 観客からはアンコールの声とともにSU-METAL!のコールも起きる。

 声に押されるように紙芝居が始まり、「YUIMETALとMOAMETALはアイドルへの反逆の罪で吊し上げにされてしまい、幼い命を救うためSU-METALは立ち上がる」というストーリーが語られる。

 

11  ヘドバンギャー!!
 紙芝居のストーリーからは「紅の騎士(仮)」がくると思った観客もいたが、SU-METALの15歳の聖誕祭ということからか、ヘドバンギャー!!が始まる。

 ステージ後方には十字架が出現

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15(いちご)の夜にヘドバンギャー!!を渾身の力で歌い切りへたり込んでしまう3人

f:id:pierofw:20161220091832j:plain出典:http://natalie.mu/music/news/82148


 ここで、ステージに空が描かれる。青い空に雲。

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 聞き慣れないピアノの音が奏でられる。

 なんだこれは?と観客が注視するなか

 中元すず香の美しい声が響き渡る。

 いま~ わたしの~

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 まさかの「翼をください」

 

12  翼をください-炎-

 あまりのも美しい中元すず香の歌声。ヤバイ。まじヤバイっす。
 まさかの選曲に会場も静まり返り、観客も中元すず香の美声に聞き入ります。
 1フレーズ歌い終えたあとは、ゆいもあも加わり3人での斉唱。

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 BABYMETALの曲にはユニゾンを用いる曲が存在しないため、3人のユニゾンはここが初めて。BABYMETALによる初めての少女合唱隊。

 そしてたいへん珍しい中元すず香の裏声による歌唱が披露された。中元すず香の声の威力はこのような曲で発揮される、そう感じた観客もいたそうだ。

 幻想的な雰囲気の中、翼をくださいを歌い終えたSU-METALはマイクをステージに置き、ゆっくり十字架に歩み寄り、自ら十字架に吊るされる。

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 そして驚きの演出が。

空から降りてきた十字架に、彼女が自らはりつけ状態になった瞬間、
突然激しく吹き出す炎!
あたりが真っ赤に染まりました。
騒然となる会場。
(ホント、びっっっくりしたww)
 引用:http://d.hatena.ne.jp/crossroad_2010/20121227/1356563879

f:id:pierofw:20161220092732j:plain出典:http://natalie.mu/music/news/82148

  なんと、SU-METALは火あぶりにれてしまった。。。そう、SU-METALはYUIMETAL、MOAMETALを救うため、自らの命を犠牲にしたのです。

 赤坂BLITZに関しては早い段階から最後はSU-METALが火を浴びながら十字架で終わっていく画が見えてはいたんですよ。

 

 本人には本当に申し訳ないんですけど、聖誕祭と言いながら何も祝ってあげられないと(笑)。お客さんもそういうハッピーバースデー的なのがあるかと思っていたと思うんですけど…それはナシで終わっちゃったんで。しかも最後に特効で火がボォーっと出てSU-METALが燃えるような演出で終わるっていう(笑)どんな誕生日だ!っていう。

 ヘドバン(vol.1)2013年7月4日発売KOBAMETALインタビューより

 

 こうしてSU-METALの15歳の聖誕祭はジャンヌダルクを想起させる演出で火あぶりにされるという驚きの展開で幕を閉じた。

 ファンの中にはハピバ的な演出がないことを残念がる者もいたが、BABYMETALのコンセプト的にそれはないんだろう、White LoveやOver the Futureをやったりヘドバンギャー!!を2回演ったことこそが聖誕祭たる演出だろうと理解する者も多かったようだ。
 以降もBABYMETALメンバーの聖誕祭は幾度も開催されるが、ハピバ的な演出が用いられるのには4年の歳月を必要とし、その場所は英国ロンドンのステージだった。(ちゃどメタルというメイトさんが頑張ってくれたようです!)

 

 

 ちなみに、この夜もステージ裏ではちゃんと誕生日祝いしてもらってますのでご安心を。

twitter.com

 

☆本公演は映像化されています

 
 さて、今日は図らずもすぅちゃんの19歳の誕生日。すぅちゃんへの思い、そしてすぅちゃんを支えてくれるゆいもあの姿を見事に表したふぁびめたさん(@FABYMETAL4)の動画がありますのでご紹介しつつ。

twitter.com

 すぅちゃん、19歳の誕生日おめでとう!

 

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